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  • 研究員 青嶋一浩
  • No.0361

鉄道の節電に思う

 先日、用事で川崎市へ向かう機会があった。川崎市は東京電力管内、つまり計画停電対象地域であるが、日中JR南武線の電車に乗ると、駅発車直後に車内灯が消えた。
車内灯が消えると、はじめは少し暗くなり違和感がある。しかし、徐々に目が馴れると、車内の明るさに不自由さはなく、むしろ自然の光による明るさがさわやかで、落ち着きと涼しさがある空間に感じられた。一方、主要駅に停車すると再び車内灯が点灯しだす。消灯状態に慣れたためか、点灯すると明るすぎて、眩しさや暑さを覚えた。

 このような鉄道における車内灯の減灯は、静岡県内でも東京電力管内である富士川以東の路線では既に行われている。また、浜岡原発稼動中止の影響を受け、中部電力管内の鉄道会社でも、車内灯の減灯や冷房温度の設定変更などが検討されているようだ。
これまでは鉄道の場合、当たり前のように車内灯が日中も点灯されていた。これは、静岡県内の鉄道会社によると、お客様へのサービス向上の一環として、10年ほど前から行われているようだ。一方で、その他の身近な公共交通機関、たとえば路線バスやタクシーでは、日中に車内灯がつけられている光景を見かけることは少ない。

 「過ぎたるは尚、及ばざるがごとし」という故事成語があるが、電車における日中の車内灯も過ぎたるものの1つではないだろうか。今回の震災による節電対策を機に、電車以外でも、過ぎたる電気、及び過ぎたるサービスを見直してみてはどうだろうか。これら過ぎたるもののなかには、「無くても良かったもの」だけでなく、「無いほうが良かったもの」も多分に見つかるであろう。今後の生活環境においては、「無いほうが良かったもの」を見極め、無駄のない豊かさを作り出すことが、求められてくると思う。

投稿者:研究員 青嶋一浩|投稿日:2011年05月30日|コメントを書き込む

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