研究員 齋藤衛 のコラム
- 研究員 齋藤衛
- No.0362
ランニングストックで食料備蓄
東日本大震災の発生直後に、スーパーの売り場でコメやカップ麺、トイレットペーパーなどが品薄になる現象が起こりました。震災後の不安から、こういった商品を普段より多めに確保しておこうという消費者心理があったようです。
震災から数日後、自宅のコメが残り少なくなったため、静岡市内のスーパーに出かけました。ところが、3件まわった全ての店で売り切れになっていて、結局その日は手に入れることができませんでした。店内を探してもコメの売り場が見当たらないので、店員に尋ねてみると、「商品の入荷がないから、売り場そのものを撤去した」という店もありました。
一週間ほどで品薄状態は落ち着き、コメを購入することができましたが、残り少なくなっていくコメ袋を眺めて過ごした数日間は、不安なものでした。この体験から、改めて食料や日用品の備蓄を意識するようになりました。備蓄といえば、まず頭に浮かぶのはカンパンなど長期保存が可能な非常食ですが、こういった非常食意外に、日常生活で消費している食品を備蓄に利用する「ランニングストック」という方法があります。
ランニングストックとは、普段から食べている食品をある程度多めに確保し、賞味期限の近いものから消費し、消費すると同時に新しいものを補充していく方法です。非常用食品として特別に用意されたものでなくても、食べ慣れた食品を備蓄に利用することができます。
私も自宅でコメを以前より一袋多く用意し、菓子や果物などのストックも意識的に増やすことにしました。消費と補充のサイクルの中で、防災の備えを充実させるだけでなく、非常事態に対する心構えを思い起こす、という効果も期待できそうです。注意点としては、好物ばかりを用意すると、回転率が上がりすぎてしまうところでしょうか。物資面でも心理面でも災害に強い家庭づくりのために、ランニングストックを実践していきたいと思います。
投稿者:研究員 齋藤衛|投稿日:2011年06月03日|コメントを書き込む














