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- 専務理事 中嶋壽志
- No.0236
結婚しない日本人 生涯未婚率の急上昇
日本の人口が2005年から減少に転じたことが、国勢調査の結果から明らかになった。これから、日本の人口は急速に減少の坂を転げ落ちていくことになる。人口減少の理由は、どこにあるのだろうか。一般的には、少子化が人口減少の原因であるといわれる。それ自体は、決して間違ってはいない。団塊の世代である昭和24年生まれは、何と270万人であったが、最近の出生数は110万人程度である。いかに子供の数が少なくなっているかが理解できよう。
では、何故子供の数が減っているのだろうか。それは、当然ながら子供を生まないからだと思われがちだ。ところが、「夫婦完結出生児数」という統計をみると意外な事実が浮かんでくる。そもそも、この夫婦完結出生児数がどういう統計かというと、夫婦生活を15-19年続けている世帯の出生児数の平均であり、この数値はまだ2.09なのだ。日本の出生率1.32と比べてみると、ずいぶん高い数字であるということだ。つまり、結婚して夫婦生活を相当期間続けている夫婦は、2人以上の子供を生んでいるのだ。
にもかかわらず少子化が進んでいる理由は、結婚しない人間が増加しているということにある。実際、2005年の30-34才の男性の未婚率は47.1%(女性は32%)で半数がまだ未婚の状態である。さらに衝撃的な数字は、生涯未婚率である。生涯未婚率とは50才の未婚率のことを特別にこう呼んでいる。その生涯未婚率が80年代以降急上昇している。70年代までの生涯未婚率は、男女とも1%台であり、この頃までは日本人はほとんどが結婚していたといえる。ところが、2005年の生涯未婚率は、なんと驚いたことに男性15.4%、女性6.8%に急上昇しているのだ。特に、男性の生涯未婚率は、30年くらいの間に、10倍に跳ね上がっているのである。
さらに衝撃的なことは、昨年12月に推計し直された人口予測では、1990年生まれの人の生涯未婚率が27%(低位予測のケース)という前提で推計されているのである。1990年生まれといえば、現在高校2年生である。ということは、彼らの約3割りは一生独身のままということになる。信じられない数字である。つまり、結婚しない人が急増することこそ、少子化の真の原因であり、この点の解決なくして、少子化の解決はあり得ない。
さて、どうすれば生涯未婚率を押さえることができるか。確かに、結婚に夢や価値を認めない若者も増えている。バブル崩壊後の就職氷河期にやむなくフリーターになった者たちは、収入面の不安から結婚を躊躇する。この問題の解決は、とても一筋縄ではいかない。ただ、結婚に夢や希望を託せない社会は不幸であることだけは間違いない。今月は丁度参院選がある。年金問題も重要であるが、日本人の未婚問題もそれに劣らず重要な政治テーマであるといえるのではないだろうか。
投稿者:専務理事 中嶋壽志|投稿日:2007年07月09日|
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