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  • 専務理事 中嶋壽志
  • No.0173

ニュー・シニアのパワーで地域活性化を

 団塊の世代が退職を迎えることから2007年問題が注目されている。これまでも団塊の世代はその圧倒的なボリュームゆえに、彼らが通過したライフステージそれぞれで、数々のブームを起こしてきた。子供の頃にはダッコちゃんブーム、厳しい受験戦争、結婚すればニューファミリーと呼ばれ、住宅ブームを巻き起こした。その彼らがいよいよ定年退職という人生の大きな節目を迎えようとしているわけで、そのこと自体が経済社会に与える影響は計り知れない。
 マーケットとしてみれば、退職金を手にすることから、その消費者としての購買力は大変な魅力である。しかし、一方で労働需給の撹乱要因となり、技術・技能の継承問題、更には年金制度にも問題を投げかける。まさに、2007年以降の日本経済は、彼らの動向に左右されるといっても決して過言ではない。

 ところで、彼らの特徴をしいて挙げれば、インターネットが扱える最初のシニア世代だという点だ。その意味では、「ニュー・シニア」と呼んでも良いだろう。自らネットを利用して情報を集め、ネットを通じて新しい交友関係も構築する、活動的なシニア像が浮かび上がる。
 とにかく自分の周りを見ても、今の60歳台はすこぶる元気である。社会の第一線からリタイアするのは、まだまだもったいない気がしてならない。そこで、彼らにもうひと頑張りしてもらうひとつの方法がシニア創業である。何といっても、彼らは企業人としての豊富な経験や技術・技能を有する。この30年以上にわたって蓄積してきた無形資産を、そのまま死蔵させないで再活用できれば、社会効率という点からも利点が多い。たとえば、シニア向け商品の企画、開発は、シニア創業の有望分野と思われる。
 なぜなら、シニアのニーズは自分がシニアだからこそ良く分かるからだ。このとろろのベンチャーブームで、創業するための環境はかつてと比較にならないほど支援制度が整備されていることもフォローの風だ。シニアの創業は十分に可能である。会社を創らなくても、NPOという方法だってある。

 いずれにしても、今後、わが国が世界に類を見ない超高齢社会に突入することは、もはや避けられない。どの地域も多数派はシニア層だ。そうなれば地域の活性度は、シニアが元気であるか否かにかかってくる。シニアが元気な地域とは、シニアの活躍の場がある地域でもある。シニアと地域との新しい関係をいかに作りあげるか、そこに今後の地域活性化の鍵があるのではないだろうか。

投稿者:専務理事 中嶋壽志|投稿日:2005年10月20日|

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