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- 研究部長 大石人士
- No.0015
何のための市町村合併か、目的を市民に明確に
合併論議が県内各地で本格化し始めた。すでに合併を実現した首長や実務担当者を招いての講演あり、当該地域の首長や住民を交えてのシンポジウムあり。こうした中、静岡・清水では、来年4月の合併、新市「静岡市」の誕生が決定し、次は政令指定都市への移行という大きな目標を目指すことになる。
市町村合併には、当然ながらメリットだけでなくデメリットもあり、また、新市の名称や庁舎位置などの検討が入ってくると、合併論議は途端にスローダウンしてしまう。そこで重要となるのが、何のための市町村合併か、その必要性や目的が明確になっていて、それが一部の推進者だけでなく住民に十分理解されているかである。
抽象的な合併必要論を繰り返していても、議論は進展しない。その合併は政令市や中核市の指定を目指すのか、ビッグプロジェクトの実現を目指すのか、あるいは厳しい財政下で行財政改革を推進するのか、さらには社会面・経済面から見た地域的一体性など、合併後の具体的な姿とその効果を住民に明らかにしておく必要がある。そして、こうした目的や姿を明らかにするとともに、その後の合併に向けた取組みをスムースにするためには、開かれた議論の場づくりと市民の参加が不可欠となる。
昨年誕生した西東京市(田無市・保谷市)の合併協議の過程では、合併の必要性と効果の検証や確認は専門的見地から協議会が行ったが、新市建設計画の基礎となる新市将来構想づくりは市民代表が中心となって検討、そこには行政と市民との二人三脚の姿がある。また、住民投票で単に合併の賛否を問うのではなく、新市に期待する施策、どんな新市名にするかなど、投票基準を十八歳以上にまで拡大した市民意向調査という形式で実施している。そして、こうした市民との対話のスキームを積極的に推進させたのが、首長たちのリーダーシップであった。
一般市民は市町村合併に対する知識を十分持っているわけではなく、積極的に関心を向ける人も少ないのが実態である。しかし、地方分権時代を迎え、地方自治のあり方が大きく変わろうとしている今、真の豊かさを求め、生活に直結した“まち”の将来像について、市民一人一人が真剣に議論しなければならない時ではないかと思う。
投稿者:研究部長 大石人士|投稿日:2002年06月20日|
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