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  • 主任研究員 大石真裕
  • No.0150

2つの新産業プロジェクト

 本年4月1日、静岡市が全国で14番目の政令指定都市となった。奇しくも、ほぼ時を同じくして、2つの新産業創造プロジェクトが静岡市で胎動を始めている。
 1つは、静岡市をコンテンツビジネスのメッカにすることを目指す「しずおかコンテンツバレー構想」である。静岡市には、テレビ局、新聞社などのマスメディアや広告会社、Web制作会社などコンテンツに関わる企業が多く、また優れた景観などコンテンツ素材も豊富なことから、県内でも地上デジタル放送が始まるという機会を、「ローカルコンテンツの制作力強化」を仕掛ける絶好機と位置づけ、「静岡情報産業協会」が中心となって、平成16年に本構想が打ち出された。
 17年度に入ると、その実現に向けて、推進主体(=しずおかコンテンツバレー推進コンソーシアム)が立ち上げられたほか、県や市では、「しずおかコンテンツグランプリの開催」や「クリエータ・データベースの作成」に予算を計上し、取組みを開始している。

 もう1つは、「駿河湾地域の循環型社会の推進構想」である。これは、駿河湾周辺に広がる海洋資源等をベースに、大学が持つ技術シーズと産業界が有するさまざまな技術、ノウハウを組み合わせることにより、資源循環型地域を実現する新規産業の創出を目指すものである。清水商工会議所を中心に産学官で構成される「しみず新産業開発振興機構」が事務局となって、研究テーマの絞り込みを行い、優先度の高い5テーマ(三保の地下水を利用した魚介類の陸上養殖、藻類の培養と有用成分の抽出、LED利用による安全・高付加価値な植物の栽培など)を選び出し、技術性、市場性を探る事業化可能性調査が行われている。
 近々に、事業化可能性調査をとりまとめ、調査結果を発表する予定で、各プロジェクトへの参画企業を募り、事業を具体化させていく方向で準備が進められている。

 静岡県内では、「ファルマバレー構想」「フーズ・サイエンスヒルズ」など、幾つかの新産業集積構想が官主導で進められているが、ここで紹介した2つのプロジェクトは、危機感をバネにして、純粋に民間から立ち上がってきた構想である。現状は、個別事業の事業性評価を行っているような段階だが、民間事業者の熱い理念を求心力に、多くの事業者の参画によって、2つのプロジェクトが、文字通り「計画」から「現実」へと結実していくことを期待したい。

<事務局>
しずおかコンテンツバレー推進コンソーシアム(電話054?653?2306)
しみず新産業開発振興機構(電話0543?51?2287)

投稿者:主任研究員 大石真裕|投稿日:2005年04月26日|

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