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  • 主任研究員 大石真裕
  • No.0125

ライフスタイルセンターの伸長に思うこと

 いまアメリカでは、「ライフスタイルセンター」が注目を集めているそうだ。ライフスタイルセンターとは、1995年頃に登場した新しい形態のショッピングセンター(SC)であり、団塊世代の熟年化に伴い、「身近な場所で効率的に買い物をしたい」「地域コミュニティを大切にしたい」といったニーズが拡大していることを受けて、特にここ2、3年で急速に広まり、すでに100ヵ所を超えているという。

 では、ライフスタイルセンターとは、どのような特徴があるのか。一般的なSCが、大型駐車場を備え、大型小売店を核店舗に多数の専門店を集めた大規模屋内型であるのに対して、ライフスタイルセンターは、オープンモール、基本的に核テナントがない、郊外でなく都市周辺地区に立地、熟年世帯を対象とする専門店や飲食店等で構成される(比較的高額商品の品揃え)などの特徴を持ち、こうした点から、「商店街スタイルの屋外型集合モール」とも評されている。
 一方、日本をみると、昨年、「湘南モール・フィル」(藤沢市)や「星ヶ丘テラス」(名古屋市)がオープンしたところで、緒に就いたばかりというところか。また、「SCの概念に商店街の良さをプラスした業態」との評価もあり、ライフスタイルセンターの研究をはじめた商店街もあるようだ。

 アメリカにおけるライフスタイルセンターの拡大は、高齢化の進展やライフスタイルの変化に伴って、地域に密着した商店街の良さが見直されていることを示唆するものといえよう。
 東京のある商店街では、商店主の有志が株式会社を設立し、最寄品を中心とした近隣型商店街として、鮮魚店など欠いてはならない商店が閉店してしまった場合に、店舗を借り上げて鮮魚店を誘致し、商店街としての魅力の維持・向上を図り、さらには学童保育や高齢者への弁当宅配事業、病院内のレストラン運営(食材は、商店街振興組合の組合員から調達)なども手掛け、地域になくてはならない存在となっている事例もある。モノを売る機能だけでは、商店街が大型小売店に対抗することは困難といわざるを得ないが、こうした事例が示すように、商店街においては、時代背景の変化を俊敏に読み取り、地域住民が求める機能を柔軟に提供していくことで、新タイプの商店街として、地域コミュニティに必要不可欠な存在となることができるのではないだろうか。

投稿者:主任研究員 大石真裕|投稿日:2004年09月24日|

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