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  • 主任研究員 大石真裕
  • No.0231

商店街再生の新たな試みに注目-香川県高松市

 東京ミッドタウンや新丸の内ビルディング、ミッドランドスクエア(名古屋市)、なんばパークス(大阪市)など、大都市圏で再開発プロジェクトが相次いで完成している。これらの施設には一度は行ってみたいと思うが、それ以上に気になるのが、高松丸亀町商店街の「壱番街」(香川県高松市)である。

 昨年12月にオープンした壱番街は、本格的なガラスドーム「丸亀ドーム」を中心に、東館(地上8階、延床面積6,441?)と西館(地下1階・地上10階、延床面積10,134?)で構成される(総事業費約65億8,000万円)。商業スペース(19店舗)には、地権者や地元のショップのほか高松三越が出店、高層階には分譲マンション(47戸)が配置される。オープン初日には約5万人が訪れ、マンションも完売したという「壱番街」の大きな特徴は、その事業スキームにある。

1.所有権と使用権の分離
 「地権者が共同出資会社を設立し、これと定期借地権契約を結び、土地を貸す」「共同出資会社が建物を建設・所有し、ビルの運営・管理を第3セクターのまちづくり会社に委託する」「まちづくり会社は、テナント収入から、建物の管理コストなど必要な経費を除いた分を、共同出資会社に支払い、地権者に分配する」という手法がとられた。
 これにより、「土地費が建設コストに含まれないため、テナント賃料の上昇を抑えることができる」「まちづくり会社がテナント運営・管理を一括して行なうことで、商店街全体のコンセプト、業種バランスを考慮したテナントミックスが可能となる」「土地の所有権はそのまま地権者に残るため、再開発への抵抗感が少なくなる」といったメリットが得られたという。

2.オーナー変動地代家賃制の導入
 テナントの売上に応じて、家賃収入が増減する仕組みがとり入れられた。これにより、地権者、まちづくり会社がリスクとインセンティブを背負い、施設の魅力づくりに真剣に取り組んでいくことを目指している。

 高松丸亀町商店街では、全体を7つの街区に分けて再開発事業を進めており、今後5年間で全街区の再開発を完成させることを目標としている。そのため、2-3の地権者(150坪程度の単位)で合意が得られたところから同様のスキームで再開発を立ち上げる「小規模連鎖型開発」で進めていくこととしている。
 「所有」と「使用」の分離、まちづくり会社によるテナントミックスの実施など、他の商店街には例をみないような取組みが、中心商店街復活の有力な手法となるのか注目していきたい。

参考資料:「商業界2007年6月号」(株式会社商業界)

参考リンク
高松丸亀町商店街ホームページ(www.kame3.jp)

投稿者:主任研究員 大石真裕|投稿日:2007年05月23日|

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