ウィークリーコラム

ホーム > ウィークリーコラム > 主任研究員 大石真裕 > 人を幸せにするデザイン

  • 主任研究員 大石真裕
  • No.0200

人を幸せにするデザイン

最近、“デザイン家電”、“デザイナーズ家具”といった言葉をよく聞くようになった気がする。スタイリッシュな掃除機やコーヒーメーカー、サーキュレーター(扇風機ではなく空気循環器)、主に海外のデザイナーによるチェア、ソファなど、洒落たデザインの家電製品や家具に、消費者の関心が集まっているようだ。

 そこで、“Gマーク”で知られる、総合的なデザイン評価・推奨制度である「グッドデザイン賞」の受賞結果をみると、過去10年間で9,973件が受賞している。都道府県別では、東京都(3,985件)と大阪府(2,081件)が圧倒的に多い。こうしたなか、わが静岡県は208件と、神奈川県(581件)、愛知県(568件)、京都府(230件)福岡県(211件)に次いで全国第7位であった。
 やはり、スズキ、ヤマハ発動機、ヤマハといった大企業の製品が毎年のように受賞しているが、中小企業でも受賞しているところはある。たとえば、釣り竿、ルアー(擬似餌)などを開発・製造するメガバス(浜松市)は、これまでに20回もの受賞経歴を持つ。同社のルアーは、生きた小魚と見間違うほど造形が精巧で、釣り具としての性能も優れていることから、熱狂的なファンが多いという。また、医療・介護機器の専門メーカーであるアマノ(磐田市)も、“入浴の楽しさをお届けしたい”をモノづくりのテーマに掲げ、これまでに3回ほど受賞している。

 特に工業デザインでは、姿形の美しさだけではなく、使いやすさ(機能的であるか)や、作りやすさ(工業製品として量産できるか、そして顧客の手が届く価格の範囲内に製造コストを抑えることができるか)などのバランスが、高い水準でとれていることが要求されるため、製品としての総合力も高まっていくことが期待される。
 また、産業機械においても、デザイン性の高い製品を導入することで、それを扱う営業担当者の販売意欲が高まったり、工場内などでそれを使う製造従事者のモチベーションが向上するといった効果もあるのではないだろうか。
 デザイン活用は費用対効果が測りにくい、デザイナーの雇用負担が軽くない、外部デザイナーの所在や力量が把握できないなど、デザイン活用にはいくつもの課題があるかと思われるが、“人を幸せにするデザイン”が街中に溢れていくことを期待したい。

投稿者:主任研究員 大石真裕|投稿日:2006年08月04日|

ページの先頭へ

入会お申し込み・資料請求について 入会および維持会員への切り換えなどに関するご照会・お問い合せは、総務部会員担当までご連絡ください。
また、入会資料の送付をご希望される方は、入会お申し込み・資料請求フォームよりお申し込みください。電話番号 054-250-8750 E-mail info@po.seri.or.jp 受付時間 9:00から17:00 祝日 土・日・祝除く入会お申し込み資料請求フォーム

  • 維持会員専用サイト

カテゴリー

最近の投稿

月別

  • サービス案内
  • 財団法人 静岡経済研究所 書籍のご案内
  • 静岡経済がわかるリンク集
  • 静岡県内事業者一覧
  • 研究社員紹介
  • マーケットプラザ