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  • 常務理事 高橋節郎
  • No.0326

富士山静岡空港を利用して

 この10月に初めて富士山静岡空港を利用して、熊本に行く機会を得た。9月に一度、同空港を見学したことはあったが、実際に利用するのは初めてのことであった。利用してみた第一印象は、非常にコンパクトにまとまった空港であるということだ。これまで私は、国内外問わず多くの空港を見てきたが、国内の地方空港と比べてみても、機能重視のこざっぱりした感じである。もっともこれは、静岡空港の現在の就航ルートと便数を考えれば、妥当な規模と施設であるように思われる。

 このコンパクトさは、ターミナルビルから滑走路まで近いというコンパクトならではのメリットがある。すなわち、就航便数が限られているため、搭乗手続きが簡単な上、搭乗すれば飛行機はほどなく離陸する、また着陸時には、飛行機が着陸後わずかな時間でターミナルビルに着く。特に、バッゲージクレームで手荷物を受け取る必要がなければ、直ちに到着ロビーに到着する。

 使い勝手が良いという点では、空港に隣接した無料駐車場もそうである。自宅からマイカーで空港に行き、駐車場に止めて少し歩けばチェックインカウンターに到着する。帰途も、到着後待ち時間無しで空港から自宅へ戻ることができる。今回、熊本から静岡空港到着後、わずか1時間強で、浜松市内にある自宅に着くことができた点は驚きであった。こうした利便性を考慮すると、空港内でのショッピング施設やレストラン、アミューズメントが少ないというようなデメリットはやむを得ないだろう。

 今回の出張目的は、静岡県と熊本県との産業交流を促進するためであったが、私にとって熊本は、静岡空港が開港しなければ、まず訪問する機会はなかった地域である。しかしながら、初めて熊本に行ってみると、阿蘇山や雲仙天草国立公園、黒川温泉など観光資源の豊富さには本当に驚かされた。なかでも熊本市の隆盛振りには目を見張るものがあり、壮大な熊本城、メインロードを走る路面電車、整備が行き届いた水前寺公園、(中心市街地が充実としているといわれる)静岡市よりはるかに大規模で賑やかな繁華街と、枚挙にいとまがない。

 これまで静岡県は、日本のほぼ中央に位置し東京や大阪にも近く、また新幹線や道路網も充実しているため、飛行機を利用して移動するという文化が乏しかった。そのため、今のところ搭乗率はあまり高くないようであるが、これは、単に飛行機に慣れていないことが最大の理由であり、実際に経験してみればその便利さは自然にわかってくる。今回、幸いなことに、札幌、福岡、鹿児島、熊本、小松という、これまで静岡にとって移動が不便であった地域と結ばれたことで、新たな観光ルート、ビジネスルートが開けた。JALの運行廃止の可能性など、富士山静岡空港にとって、先行き予断を許せない状況が続くことも予想されるが、日本各地との距離が縮まったことは事実である。空港を利用して交流人口が増え、静岡県の経済、産業、文化の発展に貢献することを期待したい。

投稿者:常務理事 高橋節郎|投稿日:2009年11月18日|コメントを書き込む

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