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  • 企画部長 岸本高昌
  • No.0174

積極的な対応求められる高年齢者活用

 わが国は、世界でも例をみないスピードで少子高齢化が進んでおり、労働力人口はすでに減少傾向にある。なかでも、若年労働者は大幅な減少が予想されており、企業が必要な労働力を確保していくためには、高年齢者の活用をこれまで以上に進めていく必要があると考えられている。
 すでに、トヨタ自動車では全従業員を対象に定年退職後の再雇用制度を2006年4月から導入することを決め、年齢の上限を現行の63歳から65歳に引き上げることとした。これは、厚生年金制度の支給開始年齢の引き上げに合わせたものであると同時に、2007年から団塊の世代が一斉に定年を迎えるのに際して人材不足が懸念されていることが背景にある。
 ただ一般には、企業における高年齢者の活用はまだこれからの状況にあると言える。すなわち、厚生労働省が行った調査でみると、60歳以降も就業を希望する高年齢者が半数以上に上る一方、原則として65歳まで働ける場を確保している企業は全体の3割弱にとどまっている。

 高齢者雇用促進で国から表彰されているような先進的な企業の取組み状況をみると、処遇はパートタイマー的になるものの、仕事内容は高齢者用の仕事が用意されているのではなく、一般従業員と同じ仕事が用意されているのが特徴的である。そこでは、体力面の衰えをカバーするためのハード的な環境整備はもちろんのことであるが、たとえば、高年齢者に対してもサークル活動への参加などの職場内教育を行ったり、高年齢者がこれまで培ってきた技術・技能を発揮しやすい雰囲気づくりを進めるなど、ソフト的な職場環境整備に力点が置かれている。

 どちらかというと、企業はこれまで高年齢者を余剰的な人材としてとらえ、その能力を評価し活用していくという意識が不足してはいなかっただろうか。高齢者雇用が一般的になっていくこれからは、高年齢者を特別な労働者として扱っていたのでは事業は立ち行かなくなるおそれがある。高年齢者をリタイヤした人として、特別扱いをすることのない企業風土を醸成していくことが何より求められているように思う。

投稿者:企画部長 岸本高昌|投稿日:2005年10月25日|

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