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  • 研究部副部長 望月毅
  • No.0164

ユニーク?な訪問販売

 認知症の女性に必要のないリフォーム工事を売りつけるなど、一部の業者による強引な訪問販売が大きな問題となっている。
 日本訪問販売協会によると、「問題性あり」の相談件数の多い商品としては、寝具一般、書籍教材、浄水器、新聞、住宅リフォーム関連、健康食品があげられており、内容としては、強引な『勧誘行為』、業者にとって都合の悪いことを隠す『説明に関する問題』、商品名、社名を告げないで勧誘を始める『誘引に関する問題』、クーリングオフに関する『書面の問題』などがあげられるという。

 新聞、テレビ、インターネットなどで、こうした悪質な訪問販売に関する情報が大量に流され、集合住宅に住むわが家でも、安易に契約することのないよう、警戒していたが、先日、ユニーク?な商品の売り込みに少し驚いた。それは、飲食店の割引券で、販売価格は3千円程度。繁華街に出店した、あるレストランだけで使える、最大5割引となる10枚程度のプリペイドチケットのセットで、すべてを使うと3万円以上の割引となるという説明であった。
 のちに調べてみると、このカードは、
o飲食店の集客のために広告代理店などが企画・製作・販売する
o飲食店側は、チケットの印刷代や広告料を支払うことはない
o飲食店側は、チケット持参の顧客に最大5割引のサービスを提供するが、原価率のアップ、利幅縮小を補うだけの客数の増加が期待できる(かもしれない)
o有効期間は6ヶ月程度で、1、2千セット程度が作られる
o基本的には、飲食店の近隣商圏の個人、法人などへの訪問販売のみで、販売員は1枚当たり定額の販売マージンを手にする
 といったシステムで、日本では首都圏を中心に10年以上の歴史があるという。

 購入者としては、7千円の飲食代が3千5百円になれば、チケット代3千円のもとは取れる勘定になるから、その飲食店の味さえ気に入れば、損はないように思えるが、私には、行ったことのないレストランの前売り券を買う冒険心はなかった。「3千円で最大3万円の割引」も、1つの店で半年の間に6から7万円も外食に使うはずのない私には、絵空事であった。
 結局、2人組の若い販売員にはお引取りいただいたが、この後も何軒も回り、運がよければ、グループで外食するのが趣味といった格好の対象者に出会うであろう。商圏を絞って、重点的にローラー作戦で跳び込み訪問する売り方は、他の販拡手法と比べ、短期に効果が期待できるが、訪問販売に対する警戒感や食品の安全性に敏感になっている現状では、やや苦戦するのも仕方がないかもしれないと感じた。

投稿者:研究部副部長 望月毅|投稿日:2005年08月12日|

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