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  • 主任研究員 長村敏孝
  • No.0233

アンチエイジング-華麗に加齢

 美容や健康維持に関連する横文字が世の中を席捲している。「メタボリック」に続いては、「アンチエイジング」である。アンチエイジングとは、直訳すれば“抗・加齢”となるが、その概念は化粧品から健康食品まで幅広い分野に波及しているようである。なお、?富士経済の推計によると、2010年のアンチエイジング素材市場は2006年比で65%増の350億円に拡大するとみられている。
 目下のところ、アンチエイジングは、美容や健康など、主に“肉体”に関わるものを指すことが多いが、本コラムでは異なった視点からアンチエイジングを捉えてみたい。

 まず、肉体とくれば、“頭脳”であろう。頭脳のアンチエイジング、つまり、絶え間なく頭を使うことであるが、現在は、メディア、インターネットなど情報ソースはいくらでもあり、そうした情報を入手しただけで頭を使ったように錯覚してしまうことも多いだろう。入手した情報は自らの手法で咀嚼(そしゃく=かみくだく)し、自分がいつでも使える状態に加工する、そこで初めて“頭を使う”という行為が行われることになるのである。また、都度、新しい経験を次に活かしていくこと、つまり“学習”するということも頭脳のアンチエイジングにはきわめて実効性のある手段といえよう。

 もう1つは、“精神”のアンチエイジングである。すなわち、気を若く持つことであるが、これには、いろいろなことに挑戦する、何でもやってみるということがもっとも有効であると思われる。物事を始めるのに遅すぎることはないと言うが、全くそのとおりで、始めよう、そう思った瞬間がベストなタイミングである。何かを始めようとした時に、「次の機会でいい」と思いとどまり、そのまま機会を失ってしまうというのは誰しもが経験したことがあるだろう。

 また、“何か”を新しく始める際には、それが体を動かすものであれば、肉体のアンチエイジングにつながるし、そうでなくても頭脳のアンチエイジングに、また、肉体・頭脳、双方のアンチエイジングにつながるものも多いだろう。そして、その“何か”を続けていけば、もっとうまくなりたい、このように改善したい、という具合に現状に満足しなくなる時が必ず来る。つまり、向上心(精神のアンチエイジング)という形でフィードバックされるのである。つまり、どんな小さなことでも始めてみれば、知らず知らずのうちにアンチエイジングの順方向の好連鎖が形成できるのである。余談ではあるが、小職の場合はゴルフが、肉体・頭脳・精神、いずれのアンチエイジングにも役立っている。ただ、スコアは全くアンチエイジングしていないが・・・。

 最近、“加齢臭”という、中高年男性にとっては何ともいやな響きを持つ言葉を耳にするようになった。1年に1つずつ年齢を重ねていくのは、どこの国に生まれようが、どのような身分で生まれようがまったく変わらない、人類で唯一平等で、かつ不可避なものである。どうせなら、“華麗”に“加齢”していきたいものである。

投稿者:主任研究員 長村敏孝|投稿日:2007年05月30日|

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