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  • 主任研究員 長村敏孝
  • No.0223

腹を張って生きる

 近頃、自分のお腹周りを気にしている人が増えているのではないだろうか。“メタボリックシンドローム”という言葉が飛び交っているのも1つの要因であろう。つい先日の新聞でも、「妻タンゴ、息子はスノボ、俺メタボ」というサラリーマン川柳が紹介されていた。

 そもそも、メタボリックとは「代謝」、シンドロームは「症候群」を意味する英語で、直訳すれば「代謝症候群」となるが、そこから転じて、一般的には、「内臓脂肪型肥満」を指すことが多い。また、メタボリックシンドロームは進行すると「動脈硬化」、「脳梗塞」や「糖尿病」などを引き起こすことがあり、生活習慣病の温床とされている。内臓脂肪が蓄積される原因としては、皮下脂肪についても基本的に同じであるが、運動不足や不規則な生活、高カロリーの食事、ストレスによる暴飲暴食などが、挙げられる。皮下脂肪は、見た目から分かりやすいのでよいが、内臓脂肪は分かりにくいため余計にやっかいであり、外見的には痩せている人でも、内臓には脂肪がついている、「隠れ肥満」も多いようである。

 ここまで読み進められ、胃腸のあたりが重苦しくなってきた方もいらっしゃると思うが、“備えあれば憂いなし”で内臓に脂肪をためない対策が最良である。いちばん効果的なのは、食事のコントロールとされているが、これには、本人の意志の強さが必要なだけではなく、他人との付き合いなどの妨害要因も多く、続けるのはなかなか困難であろう。それでは、ちょっと歩いたり、自転車に乗ったりする、というのはどうだろう。これには、意志の強さもそれほど必要なく、周りから妨害されることもないのでお勧めの方法である。
 私事で恐縮であるが、毎朝自宅から職場まで30分かけて歩いて通勤しているが、朝の空気を吸いながら、腹部に力をいれながら早歩きをするのは、なかなか気持ちのいいものである。また、腹部のみならず頭もスッキリするため、仕事上の思わぬアイデアがひらめく、といった副次的な効果もあり、早起きで三文どころか十文くらい得をする日もある。これを読まれている方も、是非、自転車で通勤する、1つ前の駅で降りる、次のバス停まで歩く、などちょっとしたことでよいので是非試していただきたいと思う。ベルトの周りにいた友人が徐々にいなくなっていくことに気がつくことであろう。

 さて、昨今、主に消費やレジャーなどで団塊世代が及ぼす経済波及効果が取り沙汰されているが、ポスト団塊、またその次の世代で人が急にいなくなってしまう訳ではない。ポスト団塊以降の世代も、お腹の周りを気にしつつ健康に留意し長寿を全うし、医療・介護費ではなく、健康的な消費活動により、日本のGDP計上にいくばくかの貢献をすることで、“胸を張って”生きていきたいものである。生涯、胸を張って生きていくためにも、日々、ウォーキングなどで“腹を張って”生きるのも悪くないのでは?

投稿者:主任研究員 長村敏孝|投稿日:2007年02月15日|

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