ホーム > ウィークリーコラム > 主任研究員 川島康明 > “ただ”でできる企業の防災対策
- 主任研究員 川島康明
- No.0186
“ただ”でできる企業の防災対策
最近は国内外で大規模な自然災害が続発していますが、静岡県民にとっては、やはり東海地震が気になるところです。
さて、では企業ではどのような対応が求められるのかといえば、建物や設備の対策からはじまって、飲食料の備蓄やコンピュータのデータ保存、防災組織や事業復旧時の人的体制づくりなど・・・・・。資金や人材が豊富な大手企業であればまだしも、中小企業では万全の対策を立てているといいきれるところはほとんどないのが現状でしょう。「カネも時間もないからしようがない」という声が聞こえてきそうですが、では、カネも時間もかからないことからはじめてみたらどうでしょうか。
まず1つめが自社のある場所の震度はどのくらいか、あるいは、地盤の液状化や津波の危険度を知ること。これは静岡県防災局「防災情報インターネットGIS」で所在地の住所を入力すれば、簡単にわかります。
2つ目が災害用伝言ダイアル「171」を試す。これは震度6弱以上の地震が発生した場合に、1件30秒、最大10伝言が48時間保管される(固定電話の場合)というもの。NTT西日本のホームページには疑似体験コーナーがありますし、毎月1日には実際に試用できるので、いざ被災した場合の安否確認をスムーズに行うためにも、社員の皆さんにも試しておくように一声かけてみたらどうでしょうか。
そして3つ目が、最近耳にすることが多くなっているBCP(事業継続計画)の作成です。これは、被災時に業務が中断しないように、中断してもできる限り早く復旧できるようにあらかじめ作成しておく計画のことですが、まともにコンサルタントに依頼して作ろうと思えば何百万円もかかります。が、インターネット上でチェックシートに記入するだけで簡易なプランを作成できるという仕組みが、2月下旬に中小企業庁から提供されるといいます。基本、中級、上級と3コースあるとのことですが、まずは試してみる。ただですから。
最後にひとつ。被災後の復旧で最重要視すべきは、やはりヒト=従業員です。では、経営者の方々は、社員の自宅の耐震性は大丈夫か、ご存知でしょうか。とくに、企業のキーパーソンといえるような技術・技能・能力を持った社員が自宅の倒壊や家具の下敷きになって亡くなってしまったら、事業復旧どころではありません。極論をいえば、会社にとって絶対に失いたくない社員には、社長自ら業務命令で耐震診断・改修させるくらいの意気込みが必要です。ちなみに、早急に診断が必要なのは、昭和56年5月以前に建てられた木造住宅です。まずは、社員から自宅の状況を聞く。そして、対象となる住宅に住んでいる社員がいれば、静岡県都市住宅部のホームページで簡易な耐震診断ができますし、詳細な診断や工事に補助金を出す制度もあります。
以上、ただでできることだけでも、ぜひお試しを(もちろんインターネット接続料、通話料はかかりますけど)。
関連URL:防災情報インターネットGIS(静岡県防災局)
http://gis.pref.shizuoka.jp/bousai/index.htm
災害用伝言ダイアル(NTT西日本)
http://www.ntt-west.co.jp/dengon/
中小企業BCP策定運用指針(中小企業庁)
http://www.chusho.meti.go.jp/bcp/
耐震ナビ(静岡県都市住宅部、補助・融資制度の説明もあり)
http://www.taishinnavi.pref.shizuoka.jp/
参考リンク
ただでできる対策その1(防災情報インターネットGIS(静岡県防災局))(gis.pref.shizuoka.jp/bousai/index.htm)
投稿者:主任研究員 川島康明|投稿日:2006年02月24日|
バックナンバー
- No.03662011年06月29日「いつもどおり」を当たり前に行う難しさ(研究員 青嶋一浩)
- No.03652011年06月22日姿を消した野球中継(研究員 勝見政律)
- No.03642011年06月16日「シェア」社会でも独占したくなるモノ(研究員 増田知臣)
- No.03632011年06月10日絵本を読んで「いいおかお」(研究員 海野覚)
- No.03622011年06月03日ランニングストックで食料備蓄(研究員 齋藤衛)
- No.03612011年05月30日鉄道の節電に思う(研究員 青嶋一浩)
- No.03602011年05月20日大震災の発生であらためて再確認される地域建設事業者の重要性(研究員 大石彰男)
- No.03592011年05月19日今こそ静岡県内を旅行しよう ~静岡再発見の勧め~(主任研究員 冨田洋一)
- No.03582011年04月19日「とりあえず」から「まず初めに」(主任研究員 玉置実)
- No.03572011年01月21日ウォーキングを楽しむために役立つ歩数計(研究員 田原 真一)
- 企画部長 岸本高昌
- 研究員 海野覚
- 研究員 後藤淳一
- 研究員 高橋晴美
- 研究員 勝見政律
- 研究員 植松紘史
- 研究員 青嶋一浩
- 研究員 大石彰男
- 研究員 田原 真一
- 研究員 齋藤衛
- 研究員 増田知臣
- 研究部長 大石人士
- 研究部副部長 望月毅
- 主任研究員 塩野敏晴
- 主任研究員 玉置実
- 主任研究員 川島康明
- 主任研究員 大石真裕
- 主任研究員 長村敏孝
- 主任研究員 冨田洋一
- 常務理事 高橋節郎
- 専務理事 中嶋壽志
- 特任部長 内野孝宏
- 「いつもどおり」を当たり前に行う難しさ
- 姿を消した野球中継
- 「シェア」社会でも独占したくなるモノ
- 絵本を読んで「いいおかお」
- ランニングストックで食料備蓄
- 鉄道の節電に思う
- 大震災の発生であらためて再確認される地域建設事業者の重要性
- 今こそ静岡県内を旅行しよう ~静岡再発見の勧め~
- 「とりあえず」から「まず初めに」
- ウォーキングを楽しむために役立つ歩数計














