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- 主任研究員 冨田洋一
- No.0333
伊豆で外湯めぐりを楽しむ“伊豆の温泉名人”を作り出せ
温泉好きの方はご存知だと思いますが、大分県別府市では、「温泉名人」の称号を目指して、別府市内の宿泊施設や共同浴場など約140カ所の温泉に入ってスタンプをもらう、いわゆる“外湯めぐり”を楽しむ、「別府八湯温泉道」という取組みが行われています。温泉名人になるには、88カ所の温泉に入らなければならないので、入浴料だけで4~5万円かかる計算になりますが、2001年からスタートで3,000人近い『温泉名人』が誕生しているそうです。参加者は、別府市内にとどまらず、隣接する福岡県や熊本県、宮崎県からの参加もあるということで、宿泊需要も発生していて経済効果も上げています。ちなみに、温泉名人になると、黒帯ならぬ金刺繍の入った黒タオル(1,500円、認定証付き)がもらえ、“ひょうたん温泉”の休憩所に肖像写真とともに永年展示されるそうです。
2月初旬、観光庁から別府で温泉名人が3,000人近く誕生していることを裏付けるような分析が発表されています。「平成21年 国民の観光旅行の動向と課題に対する分析」というリポートでは、「温泉に行く」ことを『旅行』であると捉えている人が7割しかいないということが書かれています。つまり、3割の人は、旅行する感覚とは別感覚で温泉に入っているということになります。温泉療養が目的で『治療』と捉えている人はいると思いますが、残る3割の大多数は、「温泉に入ること(外湯めぐり)」自身が目的になっているようなのです。だからこそ、88カ所も温泉に入ろうとする人が数多く現われているのでしょう。
日本人の温泉好きは説明するまでもありませんが、よほどの温泉マニアでない限り、見知らぬ土地の共同浴場に入ったり、1日に何回も入浴することには抵抗があるはずです。しかし、“温泉名人になる”という目標というか、いろいろな温泉に入る口実ができると、温泉マニアだけでなく、その予備軍である普通の温泉好きの人たちが動き出すことは容易に想像できると思います。しかも、別府の場合は、単純なスタンプラリーとどまらせず、基準を満たした人に称号を与えて、特別な記念品を用意し、名前まで残すということで、温泉好きの挑戦意欲を沸き立たせる仕掛けが盛り込まれていますし、温泉名人にのみ許される「裏泉家」という活動では、普段は地元住民しか入れない共同浴場に入る、といった特別な活動も行われているそうです。
類似した取組みとしては、1,000円前後で数カ所の温泉に入れる仕組みがありますが、割安な入浴券で利用者に地域を回遊してもらうことを主眼にしているところが多いので、継続的に地域を訪れて温泉に入ってもらうことは難しいのが実情です。そうしたことを考えると、消費者の旅行に対する価値観変化にも対応できている温泉地活性化策として、別府の取組みは有望な方策の1つと言えるのではないでしょうか。県内最大の温泉地である伊豆は、首都圏からの日帰り圏になっていると指摘されて久しいですが、温泉好きの人たちが定期的に伊豆を訪れるような仕掛けは、まだ少ないのが実態です。伊豆の外湯めぐりを楽しめる仕組みができれば、首都圏の温泉好きの人たちは、再び温泉地としての伊豆を注目してくれるでしょうし、“伊豆の温泉名人”を目指して、多くの人が実際に足を運んでくれるようになるのではないでしょうか。
投稿者:主任研究員 冨田洋一|投稿日:2010年02月17日|コメントを読む(1)|コメントを書き込む
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ご当地検定の伊豆温泉版ってどうだろう
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何箇所か温泉めぐりをしないと昇級できないとか・・
コメント投稿者:Anonymous|投稿日時:10/04/06 16:34