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- 主任研究員 冨田洋一
- No.0208
住民基本台帳ネットワークはどうなった?
4年前に全国共通の本人確認システムとして、また、電子政府・電子自治体の基盤になるとして、鳴り物入りで導入された「住民基本台帳ネットワーク(住基ネット)」。ところが、ここ数年は話題になることも少なく、その存在を忘れてしまった方も多いのではないだろうか。
総務省から公表された、平成18年3月末の“住民基本台帳カード(住基カード)”の交付状況によると、静岡県内の住基カードの発行枚数は17,206枚にとどまり、世帯交付率は1.26%(全国平均1.82%、全国33位)、住民交付率は0.46%(同0.72%、全国29位)と、他県と比較しても発行枚数は少なく、これでは話題にならないこともうなずける。
利用場面を考えてみても、市役所や町役場の窓口で本人確認手段として使われることが圧倒的に多い住基カードであるが、実際には、運転免許証やパスポートでも本人確認をしてくれるため、あえて住基カードを発行してもらう必要はなく、市民にとって行政サービスを受けるために不可欠なカードとはなっていないのが現状である。
発行枚数からもわかるように、あまり利用されていない住基カードだが、静岡県内では、掛川市と裾野市が住基カードの利用に積極的で、本人確認機能を利用して行政サービスの効率化を推進している。具体的に、掛川市では平成15年8月から、証明書の自動交付、申請書の自動作成、図書館の貸出カード、公共施設予約、予防接種の履歴確認の5つサービスで使っており、裾野市では平成17年10月から、証明書の自動交付、印鑑登録証の発行で使っている。
住基カードの普及・浸透しない理由の1つに個人情報の流出懸念が挙げられるが、導入前に不安視されたシステムも、サービス開始から4年が経過した今日まで大きなトラブルも起きておらず、住基ネットから個人情報が流出した事故や事件も起きていない。
国だけでなく、県や市町も多額の税金を投入して整備したシステムだからではないが、導入当初に発行したカードが死蔵されることがないためにも、市や町では、図書館の貸出カードにように、市民は頻繁に利用するものと住基カードを連動させて住民サービスの向上につなげて欲しいものである。
投稿者:主任研究員 冨田洋一|投稿日:2006年09月12日|
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