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2015/10/10

第58号~有限会社小寺製材所 (御殿場市)の取組み紹介


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◆内陸フロンティア推進コンソーシアム メールマガジン◆ 第58号 
                            [2015.10.09] 

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 ~地域循環型の林業の構築の一翼を担い、防災減災と地域成長の両面に貢献~ 

 「ふじのくに防災減災・地域成長モデル総合特区(内陸のフロンティアを拓く 
取組)」の利子補給金制度を活用している企業を紹介します。今回は、利子補給 
制度を利用した16件のうち、唯一、物流以外の取組みで利用した有限会社小寺製材所 
(御殿場市)の小寺孝信社長に、設備投資の狙いや地域との防災面での連携につ 
いてお話を伺いしましたので、Q&A形式でご紹介します。 

 「『内陸のフロンティア』を拓く取組」について詳しく知りたい方は、静岡県 
のホームページもご覧ください。 
http://www.nf.pref.shizuoka.jp/ 
  
 事務局の都合で、定例発刊日より1日早い送信にさせていただきました。 

■第58号の目次■ 
Q1:業務内容について 
Q2:設備投資案件の概要、狙いについて 
Q3:地域との防災・減災面での連携について 
Q4:行政に期待すること 
参考:総合特区支援利子補給金とは? 

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Q1:まず、御社の業務内容を教えてください。 

A1:昭和35年、先代の父が梱包材を中心として、木材加工・販売を手掛けるた 
めに小山町内に設立したのがはじまりです。昭和51年に私が後を継ぎましたが、 
取扱いを建築材中心に切り替えるとともに、製材の最大ユーザーである住宅建築 
分野への進出を計画し、平成元年には建築・設備機器部門を分離独立した有限会社
ファースト住販を設立しました。 
 現在、御殿場や小山など北駿地域の原木を中心に仕入れ、加工後、地元をはじ 
め沼津や三島の建築事業者を中心に販売しています。北駿地域の木は、有名では 
ありませんが、強度があり腐りにも強く、品質は国内他地域の有名ブランドと遜 
色ないと考えています。 
 従業員は、本社、本社工場、さらに小山町棚頭工場を含め23名です。 


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Q2:今回の設備投資の内容は、どのようなものですか。 

A2:平成25年10月、内陸フロンティア総合特区内である小山町棚頭に、製材工 
場を整備しました。建物面積は約12,000平米で、機械設備として、原木の樹皮を 
高速で剥皮させるリングバーカーや製品の自動乾燥機、コンピュータ制御による 
品質チェック装置など最新鋭の機材を導入しました。これにより、年間24,000立 
米の木材製品の生産が可能です。また、今年3月には、構造用製材の日本農林規 
格(JAS)認定工場に認定されましたが、この時点では県内で2例目であり、 
単独企業では初です。 
 小山町では、豊富にある森林資源を活用して、新たな産業創出と森林の再生に 
つなげようとする構想「持続可能な地域循環型林業の構築」が進められていま 
す。近隣山地から切り出された原木を「静東原木流通センター」で仕分して製材 
所に卸し、製材工程で発生する柱や板にならない残材はチップ化してバイオマス 
発電所の燃料として、おが粉はペレット化して福祉施設や施設園芸などのペレッ 
トボイラーの燃料として利用するといった、原木をフルに製品として活用する仕 
組みです。当社の棚頭工場は、この構想の製材所に位置づけられています。
  また、平成25年度に整備された「静東原木流通センター」の運営は静東森林経 
営協同組合が担っていますが、当社は組合員として出資しています。 
 このように当社は、地域循環型林業の構築に向け、原木を仕分けする工程と製材 
用原木の加工工程の両分野で協力しています。 

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Q3:地域との防災・減災面での連携についてお聞かせください。 

A3:循環型林業の構築は、間伐や植林を促進し、豊かな森林の整備につながり 
ます。小山町では、2010年9月の豪雨により、住宅や道路、田畑だけでなく、森 
林にも大きな被害が出ました。そのため、先述した取組みにより山地強靭化を図 
っていますが、今回の製材工場整備は、循環型林業の構築につながり、森林が管 
理され、結果的に小山町の防災に貢献します。
 また、この取組みは、有事の際でも木質バイオマス発電により、地域独自の電 
力供給が可能となります。電力会社から供給される従来の系統電源に頼らない仕 
組みとして活用できます。 

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Q4:行政に期待することはありますか。 

A4:まず、木質バイオマス発電所の早期整備を期待します。循環型林業の仕組 
みづくりでは、すでに発電所以外はすべて揃っており、整備が待たれるところで 
す。当社にとっても、現在チップは北駿地域以外に販売していますが、当地で発 
電用燃料として販売が可能となれば輸送費軽減など大きなメリットがあります。
 また、原木の確保に向けた支援もお願いしたいと思います。原木の切り出し役 
である森林組合などでは、施業集約化や高性能林業機械の導入により効率アップ 
を図っていますが、高齢化などの影響で人員確保が難しくなっています。そうし 
た結果、伐採量が減少し、当社が想定した計画量を確保できない状況にありま 
す。一方、現在の森林の状況をみると、40~50年前に植えたスギやヒノキが伐採 
期を迎えており、健全な森林を維持するためにも、今、切り出すことが重要で 
す。行政には林業で働く人の確保・育成に向けた取組み強化を期待しています。
 さらに、国産材の利用を増やす取組み強化も必要でしょう。今後、人口減少が 
進むことから住宅需要は縮小し、国産材価格は低下する可能性があります。こう 
した流れは、伐採者の確保難に拍車を掛け、ますます森林が荒れるというよう 
に、負の循環を生み出します。この流れから抜け出すためにも、川下での需要拡 
大の取組みが欠かせません。 

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参考:総合特区支援利子補給金とは? 
 今回、有限会社小寺製材所が利用した総合特区支援利子補給金制度は、総合特区計画 
の推進に資する事業を実施する事業者が、あらかじめ国(内閣府)から指定を受 
けた金融機関(指定金融機関)からの融資により資金調達をする場合に、国が金 
融機関に対して最大0.7%の利子補給金を5年間支給するものです。 

 「『内陸のフロンティア』を拓く取組」は、防災・減災と地域成長の両立を図 
るという目標を掲げており、今回の事例のように事業が総合特区計画に合致して 
いるかは、その目標に基づいて県が判断します。 
 また、事業区域は、総合特区に指定されている区域内である必要があります 
が、有事においても大きな機能を発揮する「物流施設」の場合は、県内全域が対 
象となります。 
 今年度は、4・7月、10月(受付中)、12月の募集を計画しています(ただ 
し、12月は募集残がある場合)。 
 「『内陸のフロンティア』を拓く取組」に係る総合特区支援利子補給金制度に 
ついての詳細は、県ホームページ、または、県地域政策課にお問い合わせくださ 
い。 
  
○総合特区支援利子補給金制度 http://www.nf.pref.shizuoka.jp/rishihokyu/ 
(問い合わせ先)静岡県地域政策課 電話054-221-2204 
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□本メールは、関係団体を通じて、もしくは、当所に「内陸フロンティア推進コ 
ンソーシアム」ご参加のご連絡をいただい方に、送信させていただいておりま 
す。  

□メール申込の手続きなどしていない方は、このアドレスにご連絡ください。配 
信を止めます。  

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ドレスfrontier@po.seri.or.jpまでご連絡ください。 
  
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発行:内陸フロンティア推進コンソーシアム事務局 
〒420-0853 
  静岡市葵区追手町1-13アゴラ静岡5階 
  一般財団法人静岡経済研究所 
  内陸フロンティア推進コンソーシアム担当 
  電話:054-250-8750 FAX:054-250-8770 
Hp:http://www.seri.or.jp/consortium/

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